陰干しの仕方について

着物をクリーニングに出すタイミングによっては陰干しをしないで済ませられる!?

着物をいざ陰干ししようと思っても、なかなか重い腰が上がらないというのが実情でしょう。
確かにめんどくさいかもしれません。
しかし着物をクリーニングに出すタイミングによっては陰干しをしないで済ますことができます。

必ず陰干ししてほしい時期は梅雨明け後

陰干しは最低年1回、理想を言えば年2回やって頂きたいですね。

その時期は梅雨明け後の7月は必ずです。
そしてできればもう1回は2月辺りです。

これで半年おきに着物に新鮮な乾燥した空気通るのと同時に、ガビや気付かなかった食べこぼしなどのシミも早い段階で発見ができますので一石二鳥です。

梅雨入り前に着物をクリーニングに出すと陰干しを自分でしないで済む

年に最低1回は陰干しをしたら良いのですが、その1回を自分でするのは面倒という場合は梅雨入り前にクリーニングに出すと良いでしょう。

着物のクリーニングは時間がかかる

洋服のクリーニングの場合は、たとえばワイシャツは「朝出して夕方バッチリ!」という1日で仕上げることは可能です。

しかし、着物の場合はどうしても時間がかかります。

当店の場合はお急ぎでない場合は2~3ヶ月くらいお待ちいただいています。

まとめて洗うことをしないため、各着物を1点1点洗いますので、どうしても順番待ち状態になります。

同業他社の着物クリーニング店もだいたい2~3ヶ月くらいのお時間をいただいているようです。

クリーニングが仕上がる頃には梅雨明けしている

梅雨入り前にタイミング良くクリーニングに出しておけば、梅雨明け後に仕上がってくることになります。

着物のクリーニング(丸洗いなど)をした後は、プレス仕上げをした後に陰干しもしてたとう紙(文庫紙)にたたんで納めますので、着物を持ち帰った後にわざわざ陰干しをする必要がないというわけです。

普段クリーニングに出している場合は必要ないかも

年に何度か着物を定期的にクリーニングしている人は陰干しする必要がない場合もあります。

着物を着る機会が多い人は衣替えのタイミングでクリーニングに出している

お仕事や茶道などの習い事をされている方は、常に着物を着る機会があり、クリーニングもマメに出されるため、陰干し自体をする必要性はほとんどないでしょう。

お住まいの地域にもよりますが、九州・福岡の場合、袷の着物を着るシーズンは10月中旬~5月中旬ですので、その時期が過ぎた頃に袷の着物をまとめてクリーニングに出されることが多いです。

単衣の着物のシーズンは5月中旬~6月中旬と9月中旬~10月中旬。

夏物の着物のシーズンは6月中旬~9月中旬。

この各シーズンが終わった後に、そのシーズンで着た着物をクリーニングに出されますので、次のシーズンまでクリーニングやしみ抜きなどをしてお預かりしますので、ご自分で陰干しする必要は無いと言えます。

着物を着る機会が少ない人でも、この着物だけは陰干ししてほしい!

着物を着る機会がほとんどないという場合でも、急遽着なくてはいけなくなる着物があります。

それは喪服です。

喪服の着物をお持ちの人は、これだけは必ず最低年1回は陰干ししてください。
それはなぜか?

喪服・留袖・紬はカビが発生しやすい

そもそも喪服・留袖・紬(大島紬など)は表生地にカビが発生しやすいです。

特に喪服は急遽必要になる着物ですので、クリーニングやしみ抜きをしている時間がありません。

ですので、普段からチェックが必要です。

最低でも年1回は陰干しして、カビやシミが発生していないかチェックをしておきましょう。

「着物をクリーニングに出すタイミングによっては陰干しをしないで済ませられる!?」のまとめ

・着物を必ず陰干ししてほしい時期は梅雨明け後は必ず。

できればもう1回2月辺りに陰干しするとなお良い。

・梅雨入り前に着物をクリーニングに出すと陰干しを自分でしないで済ますことができる。

なぜなら、クリーニングが仕上がる頃には梅雨明けしているので、自分で陰干しする必要が無い。

・普段クリーニングに出している場合は必要ない可能性大。

衣替えのタイミングでクリーニングに出しているので、特に陰干しする必要が無い。

・着物を着る機会が少ない人でも、急遽必要になる喪服だけは陰干ししてほしい。

・喪服・留袖・紬はカビが発生しやすいので、普段からのチェックが必要。

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