着物を汚さないようにするためには?

雨の日に着物を着る場合の対処法は?濡らさない、汚さない方法

着物を着て外出する際に、雨が降っていたら濡れないようにするのは大変ですよね。

泥はねなどにも気を使うことになります。

ただでさえ食事の時にシミを付けないようにと気を使うのに、雨の日に着物を着てお出掛けするのは本当に大変だと思います。

そんな雨の時に着物を着て出掛ける場合のお手入れ職人の立場から対処法について解説します。

着物が雨に濡れるとどのような対処が必要になるのか?

雨の場合は極力濡れないようにするのは当然です。

部分的に濡れて、その濡れた箇所がわかる場合は部分的なしみ抜き等のお手入れで対処できます。

しかし、ガッツリと濡れた場合や広範囲に濡れた場合は洗い張り・仕立て替えでしか対処できないことがあります。

そうなるとかなり工賃がかかりますので、なるべく頑張って濡れないようにして下さい。

濡れないようにするためにも着物の雨コートを着用し、会場などで脱ぐようにするといいでしょう。

雨の時は車の乗り降りも注意が必要

次に、注意する点は車の乗り降りです。

雨の時の車の乗り降りは可能な限り、屋根のある場所でした方が無難でしょう。

タクシーの場合は乗り降りする場所を運転手さんに協力をお願いしてみてはどうでしょうか。

傘ではどうしても雨の雫がかかってしまいますし、仮に上半身は濡れるのを防げたとしても、やはり裾などは濡れてしまいます。

また雨の時とは限らず、乗り降りの際にドアの開閉部分に付いている機械油を付けてしまうことがあります。

振袖は特に袖が長いので注意が必要です。

車のシートも油断禁物!!

車のシートに濡れや汚れがないかもチェックしておきましょう。

特にタクシーを利用する場合は、あなたが乗る前に乗ったお客さんが雨に濡れていたり、濡れた傘でシートが濡れたり汚れたりしているかもしれません。

何かシートの上に敷く物を持って出かけられるのも一考です。

そしてタクシー等車に乗ったら、振袖の場合は袖を雨に濡れた草履で踏まないように振りの部分をヒザの上に乗せて座りましょう。

せっかく濡らさずに車に乗っても、草履で踏んでしまってはガッカリですからね。

雨だけが着物を濡らすわけではない

座って飲食をされる場合は胸元やヒザの上にナプキンをされると良いですね。

食べこぼしなどをできるだけしないようにするのは大変です。

ナプキンなどのワンクッションがあると、だいぶ違います。

ビールやお酒をこぼされるリスクも考えておく

よくお客様から聞くお話で、パーティーに参加して自分では着物に何もこぼしてないのに、なぜか後ろの方が濡れていたりシミが付いたりして、「なぜかわからないんです」というお客様の話を聞くことがあります。

これはたいてい立食パーティーでありがちなのですが、参加しているみなさんは立ったままウロウロするわけで、恐らくお酒やビールを持ったまま歩き回っていて、何かのはずみで後ろを通っていた時に着物に掛かってしまったパターンではないかと思います。

このように、雨に限らずお酒類で濡れてしまうこともありますので、混み合った立食パーティーなどでは背後にも気を付けておいた方が良いでしょう。

成人式後のパーティーなら着替えていくのもアリ!

成人式後のパーティーに出席される場合は、スーツ等に着替えて行くというのもアリでしょう。

本来なら振袖のままパーティーにも参加したいと思われるでしょうが、どうしても着物を汚したくないということであれば、成人式でとりあえず振袖姿は披露できたわけですから、気楽にパーティーを楽しみたいということであれば、悪い選択肢ではないと思います。

着物のお手入れに携わる仕事をしている私がこのようなことを薦めるのもなんですが、シミや汚れを付けてしまうことがどうしても気になってパーティーが楽しめないくらいなら、その方が成人式の良い想い出にもなるかと思います。

「雨の日に着物を着る場合の対処法は?濡らさない、汚さない方法」のまとめ

・部分的に雨に濡れた場合はしみ抜きなどでまだ対処のしようはある。

・広範囲に濡れた場合は洗い張り・仕立て替えでしか対処できないので、工賃が高額になる。

・雨の日に着物で出掛けるなら、着物の雨コートを着て行くことも考慮する。

・雨の日の車の乗り降りは可能な限り、屋根のある場所で。

・傘だけでは裾などが濡れる可能性大。

・タクシーに乗る場合はシートの濡れや汚れにも対応できるようシートの上に敷く物を持参すると良い。

・車の乗り降りの際、特に振袖の袖は踏まないようにヒザの上に袖を乗せておく。

・特に立食パーティーなどでは、後ろを通った人からお酒やビールなどをこぼされて濡れるリスクがあるので注意が必要。

・成人式後のパーティーなら、私服やスーツに着替えて参加するのも振袖を汚さずに済む対策として考慮する。

【関連記事】

着物を汚さないようにするは?雨の日や食事の時と帰宅後に着物を脱ぐ時の注意点!!

着物専門クリーニング店
大正13年(1924年)創業
しみ抜き・洗い張り・丸洗い
きもの処 大榮
福岡県福岡市城南区樋井川1-23-22
電話番号:092-864-7701
オフィシャルサイト:https://www.kimono-oteire.com/